カシオの「オモシロ時計」物語Vol.8:スマートウオッチの先駆け?!スポーツと健康をテーマにした「JP-100W/BP-100」
カシオの時計事業50周年を記念して、特にエポックメイキングだった腕時計を振り返る本連載。
今回のテーマは、”スポーツと健康”です!
脈拍を測れるスポーツウオッチ!
国民的スポーツともいえるジョギングですが、継続するには自分の状態を管理することも大切です。
そうした走りの管理を、計測と記録という面でサポートしたのが1987年発売の「JP-100W」です。
「JP-100W」は、スポーツウオッチとして、スプリットタイムのメモリー機能や、電子音でペースを報せるインターパルペースメーカーを搭載していました。
なにより、最大の特長としては、センサーに指を触れるだけで脈拍数を図れる機能が付いているため、無理をせず走ることができ健康管理にも役立ちました。
センサーで血圧を測れる「腕時計型血圧計」
その後もスポーツと健康をテーマにした多機能モデルが発売されましたが、その代表作として、”血圧ウオッチャー”の名で発売された1992年発売の「BP-100」があります。
指を乗せるだけで、センサーが脈拍数や最高血圧・最低血圧を測定して記憶。メモリーしたデータをもとに、グラフによる傾向表示も可能にしました。30回分の血圧・脈拍を記録できるこのモデルは、れっきとした医療機器で「腕時計型血圧計」だったんです。
当時の制度では、厚生大臣による"医療器具承認”を得るのが、とても大変だったようで、「これまで大変と分かっていたら、絶対に取り組まなかった」と開発者に言わせるほど・・・しかも発表すると、さまざまな大学から「どういう仕組みで計測しているのか?」という問合せも多くあり、開発者自ら説明に赴いたとか。裏を返せば、それだけ注目を集めた製品とも言えますよね。
スポーツや健康を意識した機能が満載な腕時計といえば、まさにスマートウオッチ!その先駆け的な存在だったとも言えるのかなと思います。
また、カシオの時計の中では、G-SHOCKのスポーツライン「G-SQUAD」などにもしっかりと受け継がれています。
「おもしろ時計」物語では、電話番号を記憶させる機能を搭載した「テレメモ10」、時計で辞書がひける”ウオーキング ディクショナリー”「T-1500」なども紹介していますので、ぜひこちらもご覧いただけると嬉しいです。
次回もワクワクするモデルをご紹介するので、ぜひ楽しみにしていてください!