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カシオがエレクトロニクス技術でクロノグラフに与えた価値

耐衝撃ウオッチ「G-SHOCK」より、八角形ベゼルが特徴の「2100」シリーズでクロノグラフを採用したフルメタルモデル「GMC-B2100」が10月18日に発売されます。
今回は、カシオが歩んできた高機能アナログウオッチの歴史を振り返りたいと思います。

クロノグラフとは?

クロノグラフとは、ストップウオッチ機能を備えた腕時計や懐中時計を意味します。
一般的には、通常の文字板の中にさらに小さな文字板(インダイアル)が備え付けられ、時計とは別の時間を計測するために使います。機能だけでなく、精悍な3つ目(もしくは2つ目)のインダイアルやプッシュボタンが付いた外観など、その高いデザイン性も人気のひとつです。

G-SHOCK「GMC-B2100」

デジタルのイメージが強いカシオがアナログウオッチにも力を入れた理由

今でこそ、「OCEANUS」など、クロノグラフを採用したモデルを展開しているカシオですが、時計事業を始めてから長きにわたってそのエレクトロニクス技術を活かしたデジタルウオッチを数多く作ってきました。

1974年に、世界初のオートカレンダー機能付きデジタルウオッチ「カシオトロンQW02」を発売して時計事業に参入し、その後1983年発売の“G-SHOCK”は大ヒットを記録。1990年代後半のG-SHOCKブームを巻き起こしました。

しかし、G-SHOCKブームが終わった後、売れ行きが伸び悩みます。
当時は、多機能なデジタルウオッチを展開していたカシオでしたが、世界の腕時計市場を見ると、デジタルの占める割合は1割程度。スイスブランドをはじめとする歴史と伝統があるアナログ時計分野で、同じ方向性で戦っても勝負にならない。そこで、カシオは独自のエレクトロニクス技術を活かした「高機能アナログウオッチ」に活路を見出します。

デジタルで培ったエレクトロニクス技術を活かした「高機能アナログ」へ

機械式時計が持つ「メカニカル」「伝統」「持つ満足感」といった価値に対して、カシオは「エレクトロニクス」「進化」「使う楽しさ・見る楽しさ」という対照的な三つの要素をコンセプトに置きました。

世界の高級時計の多くがクロノグラフであるなか、エレクトロニクス技術でそのクロノグラフを超える機能と表現力を有した「超クロノグラフ」を目指し、2004年から本格的にアナログウオッチの高機能化にシフトしていきます。

OCEANUS「OCW-500」
OCEANUS「OCW-600」

そして、2004年に世界初のフルメタル電波ソーラーウオッチ「OCEANUS」の初号機「OCW-500」、翌2005年には独自の駆動システム「5モータードライブ」を搭載した「OCW-600」を発売。1本の針に複数の機能を割り当て、各モーターをLSIで個別制御することで、アナログウオッチながら多機能表示が可能となりました。
エレクトロニクス技術を応用した独自の高機能アナログウオッチは、その後「OCEANUS」のみならず、「G-SHOCK」にも展開され、現在でも多くのモデルがラインアップされています。

その中に加わった今回の新製品「GMC-B2100」を、カシオHPにて着用レビューとともに紹介していますので、ぜひご覧ください。

・クロノグラフを採用した八角形ベゼルの「2100」シリーズのフルメタル“G-SHOCK”を着用レビュー





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